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「休符」の歌い方

年が変わって、MIMIの練習も早や3回目。新年もすっかり平常運転です。静かにからりと晴れたお天気。南が丘公民館に集まりました。

 

同声合唱アルバム「のはらうた 1」(詞:工藤直子 曲:三宅悠太)から、たんぽぽの思いを歌った「ねがいごと」を練習しました。

歌いだしのフレーズは…

 あいたくて
 あいたくて

これを無伴奏の二部合唱で、こだまのように掛け合いながら、つのる思いを歌います。

「楽譜を見て」と、先生が仰いました。2回目の「あいたくて」のところです。
「この『あいたくて』の前は休符なのに、クレッシェンドが付いているのは、なぜだと思う?」


言われてみると、確かに、休符記号の真上から右に向けて、クレッシェンド(だんだん大きく)の線が広がっています。
歌わないのに、だんだん大きく…?

「ここでは、ブレス(息継ぎ)の時から、次の『あいたくて』へのつながりが欲しいのよ」

 

練習で楽譜を読むのは、学校で一般に教わるくらいの基礎知識でも、大体はついていけます。が、言うまでもなく、楽譜にはもっともっとたくさんの情報が書いてあり、その1つ1つに作曲者の意図が込められています。

先生はそれを読み取って、「曲の気持ち」「詞の気持ち」をわかりやすく教えてくださいます。


「だから最初のブレスと同じじゃダメ。次の『あいたくて』を思いながらね」

 

休符にも歌い方があるんだ!と、目からウロコのような驚きでした。
音と静けさと両方がまとまった美しい歌を、自分で歌えるようになるには、まだまだ道のりは遠いけど…

改めて楽譜を見てみると、ピアノ伴奏には、なんと、休符同士を記号でつないだところもあります。
どのように演奏されるのでしょうか?

音のない休符ですが、ここをちゃんと「聴いて」「歌う」ことができたら、もっと深みが出てくるのでしょうか。